気持ちの流れるままに、物語を書いています。

転生船長 第62話 - 龍の御当主からの頂き物

毎日来るのなら、ということで、適当な日に顔を出してみることにした。

といっても、私が店番をするわけではない。
それはウェイター君にまかせつつ、
後ろで何か作業をしている感じで、とりあえずお店には居ておく。

まあ、やってることはいつもの通り、
脳内端末をぽちぽちといじってるわけですが。

さて、そんなことをしていると、
昼過ぎに例の龍(人型)がやってきた。
商品を色々と手に取って、ウェイター君に話しかけてきた。

「どうも、こんにちは。」

で、こちらをチラリを見る。
ウェイター君がまずはお相手をしてくれる。
しばらく雑談をしたのち、
こちらにウェイター君が話を振ってきた。

「キサラ。ちょっといいですか?」

「うん。なになに?」

「今、お時間良いでしょうか?」

「はーい。いいよー。」

きましたねー。
その後、ウェイター君のつなぎでお互いに自己紹介の流れとなった。

龍の御当主。本名は人が発音する自体が難しいやつ。
といったも私は魔術を使えば発音できるけどね。しないけど。
人と交わるときの通称もあるらしく、それは簡素に「テイル」というらしい。
じゃー、テイル、でいいかな。
込み入った話はせず、軽い挨拶と少しの雑談。
こちらの力量や、こちらの情報を探ってくるような態度や発言も一切なし。

ふむ。

「少し失礼。」

テイルはそういって、なにやら魔術を使った。
空間魔術。遠方にあるものを手元に転送してくる感じだな。

布に包まれた、手に人の頭くらいの大きさのもの、
を手のひらの上に出してきた。

「お気に召していただければ良いのですが。
 龍の一族の秘宝である、龍晶、です。」

そう言って、モノをこちらに差し出してきた。

どれどれ。
魔力結晶、、、、ではないな。
これはなんぞ?
不思議な石だが。

おっと、この石。
まず純度自体が高く、内包している魔力も相当あり、均一に分布している。
これは錬金術で魔力結晶に加工できるな。
大体1/3くらいのサイズまで小さくなるが、
これはなかなか。

「これは良いものを。」

「お近づきの印です。今後とも、なにとぞよろしくお願いします。」

「ええ。こちらこそ。よろしくお願いしますね。」

にっこり笑顔。
握手をする流れに。

そして、テイルは店を去っていった。

ウェイター君が話しかけてくる。

「龍晶は魔力結晶ではなかったようですが?」

「うん。まあそれはそうなんだけどね。
 ただねー、これは錬金術次第で魔力結晶に加工できるタイプのブツなのだよ。」

「ああ、それで、、、、。」

ふっふっふ。
これはいいものを頂いた。
ラッキーである。