第1話「お店はじめました」
友達に誘われて、一緒にカフェを開くことになった。
私は料理は全然できないんだけど、
「ウェイトレスだけでいいから。」
と言ってもらえたので、軽い気持ちで引き受けたんだけど、
ちょっと気になることがある。
お客さんはたくさん来てくれるかな・・・
村での評判はどんな感じになるのかな・・・
不安はたくさんあるんだけど、
友達のイアンはしっかりものなので、
なんとかしてくれるかな・・・。
「お店は、ラウルさんのところを使わせてもらうのよ。」
「え?あそこって、バーがあるところでしょ?」
「お日様があがっている間は、やっていないでしょ?
その間、私達に場所だけ貸してもらうのよ。」
イアンは器用で、人付き合いも上手く、
なんでもやってしまう。
「ほら、あんたってかわいいしさ。
妙に男受けもいいし。
がんばって、お客さんに顔売ってね。
私の狙いはそこにあるのよ。」
「私、別に可愛くないよ。
そんなこと言うの、イアンだけだよ。」
「そんなことないって。」
私は、それを聞いて、
やっぱり不安になってきた。
(続く)
風の想い