気持ちの流れるままに、物語を書いています。

転生船長 第28話 - キサラ15才、村・脱・出!

15才の誕生日。準備万端。
家族、そして、村のみんなに見送られて王都に出発した。

お母さん泣いてたなー。妹も泣いてた。
気持ちは揺れるが、ここで折れると結婚話が、、、、
意志を強く持つのだ私。

馬車にゆられてゴトゴトと。


そして付きました王都。
オプティの王都には、
通信所と呼ばれるところがあり、そこでマイティ側からの遠距離通信を受信している。
で、通信所が中心になって冒険者の仕事を斡旋しているので、
基本的には通信所にお仕事があるのだ。

普通は右も左もわからない中で王都に来ていたり、
つてを頼ったりするものかもしれないが、
私はだいたい把握している。

魔法体系的に調査系関連は得意中の得意なので、
どこで何したらいいのかは最初から把握済みである。


というわけで通信所に行きましょう。
冒険者名簿に自分の名前やら出身村やらを書き込む必要があるので、
最初はそういったお手続き。
通信所の職員さんに話しかけてお手続きをやらせてもらう。
カキカキ・・・。

オプティの職員さんが出てきて、私の書き込んだ内容を確認。
お、なるほど。
魔法達者なオプティの人が書き込み内容の精査をするのですな。
おお、なるほど。
いやーやってるねー。
私の村の名称から、村の大体の場所を割り出し、私の体内の情報もサーチして、
村の居住者から私の両親の所在割り出してるな。
両親の情報と私の体内情報を比較して、一致率的なものを割り出しているようで。
ほっほー。そんなことするんだ。
お、なにやらうなずきましたな。
虚偽の情報なし、とみなしてくれたようで、名簿にチェックの印とサインをされましたね。
よしよし。
む?
なんかじーっとこっち見てきた。

「魔法は誰かに教わったのですか?」

いきなりそんなことを突っ込まれた。

「いえ、独学です。」

「そのハンカチはなんですか?」

ハンカチがなにかお気に召さなかったのか、あるいは、お気に召しすぎたのか。
そんなこと言われても、ハンカチはハンカチだよ。

「私の自主学習の研鑽の賜物です。」

「独学でそんなものを作れると?」

「そんなもの、と言われましても。」

「防御能力が非常に優れた布地で作成されていますよね?」

あー。それか。それな。

「冒険者家業である程度稼いだら、自分の店を持って、色々と販売したい、と考えていましてね。
 こういった布地で作ったものがあったら、ご興味ありますかね?」

などといいながら、オプティ氏の前でハンカチをひらひらとさせる。

「そうですね。大変興味深いですね。」

「開店のさいにはぜひご贔屓に。」

オプティ氏、顎に手を当てて考える。

「まずは一旦そのハンカチを個人的に購入したいのですが。」

めちゃくちゃ興味持ってる。

「こちらは個人的に気に入って使っているものですので。
 ただ、同じ品質の布地がほしいということであれば、別途ご用意いたしましますよ。」

「それはぜひお願いしたいですね。」

「では、こちらを。」

すっと、カバンから出した布地を渡す。

「ふむ。確かに。」

その後、お値段の交渉、というか、こちらの言い値が100%通っての現金ゲット。
これはこれは非常によい臨時収入である。

「今回はたまたま在庫がありましたが、今後なにかありましたらご注文を受けてからの商品のご用意となるかとは思いますが。
 今後ともご贔屓に。」

「こちらこそ。研究の良いネタとなりそうです。」


通信所を出て、今日のお宿の確保。
女性の一人冒険者にも都合の良いお宿は事前に調べて把握済み。
「ココネネ」なるお宿。
ココネネに行き、とりあえず1ヶ月の宿泊でお部屋を確保。
財源は先程の臨時収入。


幸先の良いスタートである。


それはいいのだが、商売相手の惑星が問題なのだよ、君。
ジャパン先生の言う、その惑星でのお金稼ぎの方法で良いのが見つかっていない。
単純にその惑星で暮らすぐらいのお金なら稼ぐ方法はありそうなのだが、
私のほしい大きめのインゴットとなると、結構な額を稼ぐ必要があり、
そんな手間かかるんだったら、そもそも貿易をする意味がない、という感じになりそうなのだ。
ここで、手詰まり状態が続いている・・・・。

むむむーーーー!