転生船長 第39話 - 木村武志4
謎の女は異世界人らしい。
見た目はどうみても日本人だが、魔法の存在は疑いようもない。
体のどこにも異常がないというのも奇跡だ。
こんなことできる人間は普通いないだろう。
それにしても、なぜ、助けられたんだ?
どうせボランティアってわけじゃないだろう。
ラノベや漫画の世界だと、助ける代わりに何か求められたりするが、
この謎の女もそんな感じのことを言い出すんだろうか?
「命を助けてくれて本当にありがとう。
正直助からないと思っていた。」
「いえいえ。お安い御用ですよ。」
「こんなことを命の恩人に聞くのもなんだが、
どうしてこんな山中に?」
「助けるためにわざわざ来たんですよ。」
「それはどういう、、、」
「こういうことです。」
そう言うと謎の女は空中に浮かんだ。
「あなたを助けるために、
夜空を駆けてビューンとひとっ飛びにやってきたというわけです。」
「ははっ、そいつはなんともすごいな。」
「実はちょっと相談したいことがありまして。」
「なんだ?」
「私はあまりこの世界について知らないことが多いので、色々と教えていただきたいのですね。
あと、この世界に来た目的についても、あなたにお話した上で、ちょっと協力をお願いしたいことがあるのですよ。」
やはり、そういうことだったようだ。
目的があって、オレのことを助けたのだろう。
「命の恩人にそう言われて断れるような人間じゃないんでね。
なんなりと協力されてもらうよ。」
「お!ご協力感謝です!つきましては、、、」
そういって、女はちらりと車を見る。
「これ、なんとかしますかね。」
車が空中に持ち上がった。
「ちょっと待て。どうするつもり、、、」
「車を崖の上まで移動した後、ガードレールにぶつかったていになるように修理っぽいことをします。
事故の偽装ですね。」
「そんなことできるのかよ。」
「事故ってない状態にまで戻すのは流石にむりですけど、その程度なら。」
「まじか・・・」
その後、オレも謎の女に空中移動させられた。
崖の上に車を移動した後、なんか車に魔法をかけており、
ガキッベコッと大きなあり得ない音を立てて、車の形をある程度元に戻した後、
再び車を猛スピードで自動で走らせて(魔法でアクセルを踏んだ??)、
急ブレーキをこれまた自動でかけたが(魔法でブレーキを踏んだ??)、
間に合わない、、、というていで、
思いっきりオレの車をガードレールにぶつけやがった。
急ブレーキをこれまた自動でかけたが(魔法でブレーキを踏んだ??)、
間に合わない、、、というていで、
思いっきりオレの車をガードレールにぶつけやがった。
「うん!こんなもんでしょ!
あなた!
さあ、警察を呼ぶのよ!」
警察は知ってるのかよ、、、。