気持ちの流れるままに、物語を書いています。

転生船長 第30話 - キサラ17才、素材屋オープン

17才になった。
そして店番用のゴーレムは完成した。
名前はウェイター君である。
別に飲食店をしているわけではないが、なんとなく見た目というか、
できたシルエットをみて頭に思いついたのがウェイターだったので、
もうウェイター君としか呼べなくなった自分がいた。

誕生日ということでキリも良いので、
そこをターゲットにして確実にお金をためて、
目をつけた場所を確保すれば、
あとは錬金術のパワープレーでその建屋を一気にリフォーム。

建屋も通信所で紹介してくれるものとは思わなかった。
紹介先と話はついていて、リフォーム許可はもらっていたので何も問題はないのだが、
ご近所さんは驚いただろうなー。
だって急に空き家が店舗になり、外観も変わったのだから。

興味をもった冒険者がちらほら来たが、何よりびっくりしたのはウェイター君の存在だろう。
ゴーレム自体が珍しいのもあると思うが、
ウェイター君の性能がすごいからだ。
だって想像してみて欲しい、冒険者の状況を見て、
おすすめの武器・防具・アイテムを流暢に喋りながら丁寧に接客するという
ゴーレム、
である。
本当は中に人が入っているのではないかと、疑っていたもの多数であった。

まあ何にせよ、無事、素材屋オープン、である。
一応、武器、防具、アイテム類なんかも置いてはいるがメインは素材屋である。
アリアーラ氏には今後、こちらに来てもらうように連絡済み。

ちなみに素材屋においている商品の制作は、閉店後、全部ウェイター君がやってくれる。
ウェイター君、まじ優秀。
作ってよかったウェイター君。


さて、これで私は店を構えながらあとは全部何もかもウェイター君にまかせて、
恒星系間貿易に注力できる基盤を整えることができた、というわけだ。

転生船長 第29話 - キサラ16才、素材屋をやりたいねん

16才になった。
「ココネネ」を定宿として、定期的に通信所に通い、自作した素材を売り込む日々。
順調に収入は得ており、店を持つための元手が着々と集まってきている。

例のオプティ氏の名前は、アリアーラ。
アリアーラ氏はあれからたまに話しかけてきては、
彼が珍しいと思う素材があれば、たまに渡したりしている。

アリアーラ氏のつてもあって、私に個人的に指名してきて素材を発注してくれる人も出てきた。
これは、店を構えるのなら素材屋みたいな感じがいいのかな?

うん。こちらは非常に順調。


問題はあれですよ。
商売相手の惑星ですよ。

色々ジャパン先生とも議論を重ねたが、
とにかく向こうに行って自分にできることで稼げる方法を探る必要があるのでは?
という感じになってきている。
これは実際に現地に行ったほうが早いかねぇ。

とはいえ、こちらでの生活もある。

ふーむ。

よし。

オプティがゴーレムを使っているのを見たことあるので、
こちらでの生活に関しては、ゴーレムが運営するお店を構えるようにしよう。
そして、基本的にそのゴーレムに店番をやらせて、
店主である私は店の中に引きこもっている、という感じにしよう。
遠隔操作でゴーレムを通して私が喋るようにしておけば、
私と直接やり取りしたい人の相手もできるだろう。

それを周囲の人に定着させるのにだいたい成功したら、
私は晴れて宇宙船に乗って、現地に向かう、と。
ゴーレムとは通信しながら、素材屋はゴーレムに任せて、私は現地で頑張る、と。

うん。そうしよう。

となるとまずやることは、ゴーレムの作成ですな。

転生船長 第28話 - キサラ15才、村・脱・出!

15才の誕生日。準備万端。
家族、そして、村のみんなに見送られて王都に出発した。

お母さん泣いてたなー。妹も泣いてた。
気持ちは揺れるが、ここで折れると結婚話が、、、、
意志を強く持つのだ私。

馬車にゆられてゴトゴトと。


そして付きました王都。
オプティの王都には、
通信所と呼ばれるところがあり、そこでマイティ側からの遠距離通信を受信している。
で、通信所が中心になって冒険者の仕事を斡旋しているので、
基本的には通信所にお仕事があるのだ。

普通は右も左もわからない中で王都に来ていたり、
つてを頼ったりするものかもしれないが、
私はだいたい把握している。

魔法体系的に調査系関連は得意中の得意なので、
どこで何したらいいのかは最初から把握済みである。


というわけで通信所に行きましょう。
冒険者名簿に自分の名前やら出身村やらを書き込む必要があるので、
最初はそういったお手続き。
通信所の職員さんに話しかけてお手続きをやらせてもらう。
カキカキ・・・。

オプティの職員さんが出てきて、私の書き込んだ内容を確認。
お、なるほど。
魔法達者なオプティの人が書き込み内容の精査をするのですな。
おお、なるほど。
いやーやってるねー。
私の村の名称から、村の大体の場所を割り出し、私の体内の情報もサーチして、
村の居住者から私の両親の所在割り出してるな。
両親の情報と私の体内情報を比較して、一致率的なものを割り出しているようで。
ほっほー。そんなことするんだ。
お、なにやらうなずきましたな。
虚偽の情報なし、とみなしてくれたようで、名簿にチェックの印とサインをされましたね。
よしよし。
む?
なんかじーっとこっち見てきた。

「魔法は誰かに教わったのですか?」

いきなりそんなことを突っ込まれた。

「いえ、独学です。」

「そのハンカチはなんですか?」

ハンカチがなにかお気に召さなかったのか、あるいは、お気に召しすぎたのか。
そんなこと言われても、ハンカチはハンカチだよ。

「私の自主学習の研鑽の賜物です。」

「独学でそんなものを作れると?」

「そんなもの、と言われましても。」

「防御能力が非常に優れた布地で作成されていますよね?」

あー。それか。それな。

「冒険者家業である程度稼いだら、自分の店を持って、色々と販売したい、と考えていましてね。
 こういった布地で作ったものがあったら、ご興味ありますかね?」

などといいながら、オプティ氏の前でハンカチをひらひらとさせる。

「そうですね。大変興味深いですね。」

「開店のさいにはぜひご贔屓に。」

オプティ氏、顎に手を当てて考える。

「まずは一旦そのハンカチを個人的に購入したいのですが。」

めちゃくちゃ興味持ってる。

「こちらは個人的に気に入って使っているものですので。
 ただ、同じ品質の布地がほしいということであれば、別途ご用意いたしましますよ。」

「それはぜひお願いしたいですね。」

「では、こちらを。」

すっと、カバンから出した布地を渡す。

「ふむ。確かに。」

その後、お値段の交渉、というか、こちらの言い値が100%通っての現金ゲット。
これはこれは非常によい臨時収入である。

「今回はたまたま在庫がありましたが、今後なにかありましたらご注文を受けてからの商品のご用意となるかとは思いますが。
 今後ともご贔屓に。」

「こちらこそ。研究の良いネタとなりそうです。」


通信所を出て、今日のお宿の確保。
女性の一人冒険者にも都合の良いお宿は事前に調べて把握済み。
「ココネネ」なるお宿。
ココネネに行き、とりあえず1ヶ月の宿泊でお部屋を確保。
財源は先程の臨時収入。


幸先の良いスタートである。


それはいいのだが、商売相手の惑星が問題なのだよ、君。
ジャパン先生の言う、その惑星でのお金稼ぎの方法で良いのが見つかっていない。
単純にその惑星で暮らすぐらいのお金なら稼ぐ方法はありそうなのだが、
私のほしい大きめのインゴットとなると、結構な額を稼ぐ必要があり、
そんな手間かかるんだったら、そもそも貿易をする意味がない、という感じになりそうなのだ。
ここで、手詰まり状態が続いている・・・・。

むむむーーーー!


転生船長 第27話 - キサラ14才、村脱出計画は順調に進行

私ももはや14才。
おっきくなったなー。
もはや完全に適齢期の女だなー(オプティ基準)。

冒険者になる話は揉めたが最終的には勝ち取った。
ふっふっふ。
私はわりと器用に何でもこなし、運動神経も良い方だったので、
冒険者として本当にやっていけるのか系の心配は一切されなかった。
ただあれよ。
村にいてほしい系の発言に対しての返しはすごく大変だった。

色恋の話は出ているが、だいたい適当に誤魔化している。
男子勢で意識してきているものもいるが、
私は知らん。

というわけで来年冒険者として身を立てるために、
王都に行く、ということとなった。
順調だ。

商売相手の惑星の潜伏先の調査。
ジャパン先生によって調査自体は順調に進んでいるが、
インゴット入手方法の検討がなかなか進まない。
このインゴット。この惑星内でも結構価値が高いものとして認識されているようなのだ。
貨幣の素材として使われていた時期があったり、
装飾品の素材として扱われていたり、
ようは「貴金属」としての価値が高いのだ。
私は大きめのインゴットを錬金術で魔力結晶に変えて使おうとしているが、
それを何らかの錬金素材との物々交換でゲットするのではなく、
この商売相手の惑星で流通しているモノ、
いわゆるお金を稼いで、
そのお金で購入する、というのが良いのではないか、
などとジャパン先生が言いだしたのだ。

な ん じゃ そ りゃ あ

んなことできるんかいな。

転生船長 第25話 - キサラ13才、村脱出計画

13才になった。
色恋の話が本格的に始まったので、
本格的に村脱出計画を練ることにした。

文化的には、出稼ぎというか、奉公に行く、みたいな形で、
王都に行くパターンがあるようだ。
奉公先でそのまま居着いてしまう、というのもありがちなようで。
口減らし的な感じだろうか。

まあ、我が家はそんなことする必要がないというのがあるので、
ここを突破するにはどうしたものか、、、。

そういえばアレンが6年くらい前に王都に行って、
冒険者として独り立ちしていたな。
女性冒険者もいるらしい。
ふむ、、、。

そ れ で い こ う。

王都に行ってしまえば、後はどうとでもなるだろう。

そういえば冒険者って何するんだ?

どれどれ、観察させてもらいますかね。

マイティの街から、オプティの王都にまとめて素材集めの依頼が定期的に来る。
マイティの街周辺で集めるのが難しいような、オプティの街の周辺にある素材を集めるのが冒険者のお仕事。
魔物を狩って得る素材もあるが、強い魔物の素材収集や、レアものについては、
報酬が高額になるケースもあるようだ。
マイティはレムにもこういった依頼をするパターンがあるようだが、
オプティの方が人口が多く、街の数も冒険者の数多いので、依頼はそちら側のが多めのようだ。
特にオプティの王都には仕事がたくさんあるようだ。
ただ、危険な仕事も多いので、冒険者である程度稼いだら引退して店を開くなり、
田舎に引っ込むなり、というのがよくあるパターンのようだ。

うん。
これだな。

女の冒険者としてしばらくやったあと、引退して王都で魔法具屋を営む、と。
で、村の色恋から逃げてしまい、あとは、ゆっくり恒星系間貿易を楽しむ、と。

これだ。
これでいこう。


「お父さん、お母さん!
 私!
 冒険者になりたい!」

キサラ13才。
両親にとりあえずのジャブ打ちではなく、
ストレートからビシッと決めることにしたのだった。

転生船長 第25話 - キサラ12才、この地域の言語覚えにくい

12才になった。
商売相手の惑星の潜伏先の調査中。

島国を選んだところまでは良かったのよ。
その商売相手の衛星軌道上に脳くらちゃんが作ってくれた探査船を浮かべて、
その探査船のAIに調査を任せ、そのAIに潜伏先の言語をマスターさせるまでは良かった。

そのAIに私が潜伏先の言語を教えてもらっているのだが、
この言語を覚えるのにちと時間がかかるのだ。
なんというか覚えにくい言語だ。
無駄に文字の種類が多いし、発音もなんか難しい。

ある程度は読み書き&話せるようになったのだが、
まだたどたどしいらしく、AI曰く
「喋ってから10秒で現地人じゃないというのがバレます」
ということなので、日々練習である。

その地域の一般常識的なことも若干学習させられるので、
これまためんどくさい。
まあ、地道にやりますかね。

あと、この惑星には共通語はないが、
そのポジションに近いようなわりと普及している言語があり、
それも少しは覚えておいた方がいいとAIが言うので、
それの学習もする必要があったのが地味にめんどくさい。
まあ、こっちの言語はそんなに難しくないのだけれど。
単語をある程度覚えたら、こっちはそこまで習熟する必要はないらしいので、
まあ、適当に覚えた。

AIAIいってるのもあれだから、こいつにも名前つけますかね。
うーん。めんどくさい。
脳くらちゃんに今度頼んでおこう。
と思っていたら早速脳くらちゃんから回答が来た。

ジャパン先生。

あーなるほど。
その島国のことをその共通語で表現したときの名称をベースにして、
色々教えてもらってるから末尾に先生つけたのね。

ジャパン先生、、、、うーんなんだろう。
うまく言えないが、なんかジワジワ来るものがあるのはなんでだろう?
ま、いいや。


探査船がこの惑星の人たちに見つかっちゃうことがないかジャパン先生に確認してみたところ、
この惑星はまず魔法技術が壊滅的に発展してない上に、
工業技術のレベルも有人宇宙船を満足に飛ばせないレベルにしかすぎないので、
脳くらちゃんのかけた隠蔽魔法を突破することは絶望的に不可能とのこと。
念のため、惑星調査の段階で、惑星内の各地域の魔法技術・工業技術のレベルの再チェックをしたらしいが、
惨憺たるものだった、とのこと。

ジャパン先生、なんか辛辣だな。

私的には「まあ、そうでしょうね」としか思わなかったけど。
むしろ発展してくれていて、
他恒星系の知的生命体との交流も活発で、
恒星系間貿易も普通にやってるくらいがちょうどよかったのだけれど。
この宇宙で、そんなことやってる恒星系をまだ見たことがない。
というか、まだそこまで発展してないみたいなのよねー。

あれ?
これ私がフロンティア的な立ち位置になるのかしら。
それはいやー。
考えること増えすぎー。
なんのロマンも感じないー。

まあ、ジジババみたいに宇宙間を移動できそうなのもどっかにいたりするかもしれないから、
こればかりはなんとも言えないけどね。


それよりいよいよ色恋の話が出始めた。
農村の12才の少女。
オプティは、ぼちぼちそんな話がではじめる感じの文化圏だ。
いやーん。
両親はなんか好みのタイプとか将来のこととか探りを入れてくるようになった。
村の近しい年代の男の子たちはアホばっかと思っていたら、
何人かめっちゃ意識してきている。
いやーん。

オプティの王都には魔法のお店があるらしいので、
私も魔法が使えることをある程度オープンにして、
王都で魔法のお店を開いて、ある程度、村に仕送りすることにして、
結婚話から逃げるという手を思いついてはいるのだが。

なんかこの村で結婚してほしいみたいなのよね、両親は。
まあ、そりゃあそうかという話ではあるのだけれど。
それはちょっと私的には都合が良くないのよね・・・・。

何度も言うけど
「結婚してくれ、船はおりろ」
とか言われたくないのよ。

転生船長 第24話 - キサラ11才、商売相手の惑星調査

11才になった。
商売相手の惑星を調査中。

この惑星。宇宙船っぽいのはある。
ただ、性能があまりにもしょぼい。
基本的に無人の探索船ばっかり飛ばしてる。
有人のものも飛ばしたことはあるようだが、せいぜいこの惑星の周りをまわっている
小さな衛星まで行って、一応、着陸はして、で、帰ってきた、というもの。
なんだそれは。
いろいろできないことが多すぎだろ。

あと、魔法は基本的になし。
力の弱いものはなんかちょこちょこあるが、
もう基本的にはないと言っていい状態。
まあ、それはいいや。
それぞれ惑星の事情ってものがあるわな。

ただ、宇宙船の性能がね、、、。
これは、基本的に自分たちの惑星以外とやりとりしたことないって
前提で考えたほうがいいわね。

となると私が他の惑星からやってきた、
というので堂々と名乗りをあげて登場すると
「出た!宇宙人だ!」
となる。
いや、そういうことがしたいんじゃないんだけど、そうなるな。
見た目はこの惑星の人達と私でほぼ一緒。見た目での違いはないといって差し支えない。
あれ?そうなると
「お前は本当に宇宙人か?!」
となるな。
疑われても困るし信じてくれなくても一向に差し支えないのだが、
なんというか、めんどくさー。

やっぱりこっそり潜入して、現地の人とやり取りでのインゴット入手、だな。

そうなると、言語の問題があるよなぁ。
惑星内で言語は統一されていないので、
潜入先の地域のものを覚えるのが良さそう。

地域によって髪の色や肌の色や体型なんかが違うので、
私の見た目に近い地域を選んだほうがいいな。
あと、治安のいいところ。
戦闘になったら魔法の使えるこっちが圧倒的に有利で、
勝負にもならないだろうが、揉め事は避けたいところ。
となると、、、、この島国が良さそうね。
私の肌の色は黄色、髪の色は黒だが、ちょっと青色が入っている。
この地域にそういう見た目の人達は、、、、青色混ざりはいない、、、、、
まあ、髪を染めている人達もいるから、そういう感じであればごまかせるかな。
この惑星内での発展具合も進んでいる方で、
この地域に住んでいる人達の性格も礼儀正しく温和な感じ。
うん。ここにしよう。
で、ここの言語を覚えていこう。


それにしても、村は平和で変化がない。
ただ、ご近所付き合いでは、あと何年かしたら嫁としての嫁ぎ先の話がでてくるな。
さて、どうやって逃げるかねぇ。

基本的に色恋は苦手なのよね。
こちとら宇宙船乗って商売するので、パートナーは同等レベルの魔法が使えないと目線が違いすぎてお話にならないのだが、
そんなやつこの惑星にいないだろうし。
そこまで鍛える?私が?はっはっは。
鍛えて伸びるかどうかでいくと、能力的にオプティには無理そうだぞ。
「結婚してくれ、船はおりろ」
とか相手が言いだしたら、めんどくさくて仕方がない。
さてさて、どうやって逃げるかねぇ。

転生船長 第23話 - キサラ10才、脳クラちゃん優秀

10才になった。
脳くらちゃんが優秀すぎてもはや完全放置。
クラボシ開発は順調に進んでいて、
最初に予定していたものはすでに完了。
あとは脳くらちゃんにまかせていたら、
どんどん施設が充実していっているので、
細かいメンテナンスも含めて、もう完全に任せられるようになった。
嬉しい。

チガボシとクラボシの状態はどちらも良好。
商売をする上での拠点は完成といって差し支えなかろう。

次は商品だな。
何を売り込みますかね。

商売相手の惑星の情報収集が必要ですな。
宇宙船で2日かかる距離に、知的生命体がいて、錬金術で魔力結晶に加工できるインゴットがある、という以外に、
ほとんどわかってることありません。

何に価値を感じる知的生命体なのか。
あと、他の恒星系との交流をしたことのある知的生命体なのか。
未経験のところだったら、最初にいろんな問題が起こるから正直めんどくさいことになるのよね。
だいたい私のいる恒星系自体もそのあたりは怪しいものよ。
私が個人的に前世で経験あるってだけだもんねー。

私がしたいのは政治的なやりとりではなく、
文化交流でもなく、
種族としての発展とかそんな高尚なものにはなんの興味もなく、
私はただ「お商売」がしたいだけ。
お商売して魔力結晶をゲットしたいだけなのよ。

となると、現地人のふりして潜入して、
そこで向こうの文化にあわせた商売をして、
その結果、例のインゴットをゲットする、ということをするのが無難なのかな?
あーーー、けっこう大変だな。

でもでも、あちらさんがすでに他恒星系との交流のルートが開通してるんだったら、
そのルートに乗せればいいだけだし。
そんなあたりも諸々含めて、まずは調査、よね。

星間マップを見る限り、私の前世でみた銀河系は一切存在しない。
つまりまったくちがう宇宙ということ。
ざ、残念、、、。
完全に手探りだ。

チカボシとクラボシは基本放置で、商売相手の調査に専念しますかね、、、、。
ハンカチさん任せの家事手伝いをしながらですが。

宇宙船で2日の距離のある恒星系の遠隔調査だけど、この私ならなんとかなるはず?
いやどうだろうな、、、、やるしかないけど。


転生船長 第22話 - キサラ9才、とりあえずAI作った

9才になった。
いろいろ考えていたら明らかに手が足りなくなったので、
とりあえずいろいろ仕事をぶん投げられる存在が欲しくなった。

というわけでAI作りました。
クラボシを制御する司令塔となるAI。
こいつに雑務を色々と投げてしまおうということで。

といってもただのAIじゃない。
魔力持ちのAI。
ある程度錬金術をあつかえるAIだ。

そんなの作れるのかって?
ふふふ。前世では作ったことはなかったよ。
ただ、高性能ハンカチを作成したときに気づいたのだ。

ハンカチさんは、
魔力を充填しておけば自動的に防御をしてくれる。
ということは、魔力を充填して自動的に何かをするような仕組みをもったものを複数用意しておいて、
その自動的に何かをするトリガーをAIが行う何らかのものに紐付けておけば、
あたかもAIが錬金術を自発的に発動するようなふるまいができる、ということなのだよ。

そして、魔力の充填については、クラボシには魔力自体はあるので、
自動充填の仕組みをそれに搭載しておけばいいのだ。
魔力自動充填機能付き自動錬金術発動する何かを複数種類作成する。
うーん、名前つけよう。
クラボシガジェット。

AIにも名前をつけよう。
脳クラちゃん。

脳クラちゃんに良さげなクラボシガジェットを複数搭載して、
ふわっとしたオーダーだけ脳クラちゃんにお願いして、
あとはよしなにクラボシ開発をしてもらおう、という魂胆。

とりあえず、脳クラちゃんだけ作った。会話はできず錬金術経由でやりとりができるだけの状態。
大容量転移魔法装置は大変なので、小容量転移魔法装置のみ1つ用意。
自動でシールドを貼る装置は小規模のものを1つ用意。
自動反撃用の装置は小規模のものを1つ用意。
自動制御の宇宙船も小規模のものを1つ用意。
そして、これらを自動制作可能にするためのクラボシガジェットを色々と用意。
そして、これらのクラボシガジェットの制御を脳クラちゃんに任せた、と。

クラボシガジェットの作成は楽しかった。
クラボシガジェットは全部で15個。これらを色々組み合わせて稼働させることで、
転移装置とシールド装置と反撃装置と宇宙船は作成できるけど、
組み合わせて動かして頭使っていると、それだけで私は手一杯になってしまう。
そのあたりはもう、脳くらちゃん頑張れってことで、、、。

あとは、いい感じでこれらを増産して制御していってくれと、脳くらちゃんにぶんなげた。

あー達成感。
ひと仕事やり遂げた感あるわ。



転生船長 第21話 - キサラ8才、お人形を作りたくなる

8才になった。
とっても素敵なことを思いつてしまった。

いや、人形を作ろうかと思いましてね。
まああれだ、自分自身の姿をした人形ですよ。
で、もう村での生活は基本そっちに押し付けてしまおうかと。

ハンカチさんにさらに機能追加して、AI的に動かせないかと。
だってもう会話と食事以外はハンカチに基本任せて家事してる間は
脳内端末でクラボシ開発ばっかりやってるからね。

「村生活において、もしや、私いらないんじゃね?」

と思い始めたからだ。
食事のときの家族団らんだけは私がやる。それ以外はハンカチにまかせてしまおうかと。
家事で母さんとする雑談なんかもあるけど、もうそれもハンカチに任せてしまおう。
ご近所付き合いもあるけど、もうそれもハンカチに任せてしまおう。

ただ、人形と本体の入れ替わりをどうするのか、という問題があるのよね、、、。

とりあえず、それはおいといて、ハンカチのAI機能だけアップデートはしておいて、
脳内端末ぽちぽちの時間を増やそう。
本体入れ替わり機能付き人形の開発は、おいおい考えますかね。

将来的にお人形さんは本格的に商売始めるときにすっごい役立ちそうだしね。
やばいところに突っ込むときは、お人形さんにやらせるようにすれば、前世もあんなことにはならなかったはず。
まあ、そのお人形開発が大変なのだが。
前世でもそれ作ってる人って、いなかったわけではないけれど、あんまり聞いたことなかったしな。


いかん。
クラボシ開発に時間がかかりすぎて中だるみが発生して思考が脱線しがちだな。
ふーむ。
やっていると色々と他にもやりたいことでてきて、ディテールに拘りだすと時間かかってしまうからなー。

とくに納期があるわけでもないし、
まあ、気長に行きますかね。